ルーフトップバー:ロンドンの上空から

ルーフトップバー:ロンドンの上空から
地上を歩く人々から見られながら、夜景を見つつカクテルグラスを傾ける…。あるいは夜風に頬を心地よく刺激されながら、美味しい一杯に舌鼓を打つ…。そんな楽しみ方ができる場所は? もちろん、ロンドンです!
Rumpus Bar(ランパス・バー)
ウォッカマティーニ。ステアでなくシェイクで。新しくオープンしたモンドリアン・ホテルの屋上テラスにあるRumpus Barは、ゴールドとセピアとベルベットをこれでもかというほど使ったインテリアで、まるでジェームズ・ボンド映画の古き佳き時代にタイムスリップしたかのよう。テムズ川の南岸にそびえるこの建物は、元々は海運会社シー・コンテイナーズ社の本社社屋。デザイナーのトム・ディクソンは海のルーツに敬意を表し、館内全体に真鍮など金属の部材を多用しました。グラスを片手に12階のテラスへ出ると、セントポール大聖堂まで見渡せる絶景が目の前に。さらに高層建築ブームまっただ中の21世紀のロンドンを実感できます。
20 Upper Ground, London SE1, 火・水17–1, 木・金・土17–1.30(要予約), 電話 +44 (0)20 37 47 10 00; 地下鉄:Blackfriars(ブラックフライヤーズ)
www.morganshotelgroup.com/mondrian/mondrian-london
Aqua(アクア)
ロンドン・ブリッジのすぐそばにそびえるガラスで覆われた高さ310メートルの細長い三角形の建物…。これがレンゾ・ピアノが設計したザ・シャードで、ロンドン高層建築トレンドの雄として話題になっています。31階にあるAquaバーの窓際に立って外の絶景を見渡せば、鳥肌が立つこと請け合い。もちろん眺めだけではありません。ここはカクテルがメイン。ジンに似たジェネヴァー、アプリコットリキュール、ライムジュースを使った「City Lights」など、さまざまなカクテルが楽しめます。
Level 31, The Shard, 31 St Thomas Street, London SE1, 月〜金7–10.30, 12–22.45; 土・日9–15.30, 18–22.45(要予約), 電話 +44 (0)20 30 11 12 56; 地下鉄:London Bridge(ロンドン・ブリッジ)
www.aquashard.co.uk
Radio Rooftop Bar(レディオ・ルーフトップ・バー)
コベントガーデンのミー・ホテル10階にあるRadio Rooftop Barは、お酒とタパスと夜景が自慢。シティガイドとして知られるTime Out誌はこのバーの雰囲気をユーモアを交えて「脚が長いモデルタイプが『セックス・アンド・ザ・シティ』に憧れて行く場所」と評しています。
ME Hotel, 336–337 The Strand, London WC2, 月〜水12–1, 木〜土12–3, 日12–22.30(要予約), 電話 +44 (0)845 601 89 80/+44 (0)20 73 95 34 00; 地下鉄:Temple(テンプル)
www.melia.com/hotel/united kingdom/radio-rooftop-bar
Boundary Rooftop Bar(バウンダリー・ルーフトップ・バー)
地元のクリエイティブなアヴァンギャルドとのふれあいを求めるなら、ロンドン東部へ。おしゃれなパブが集中するショーディッチにあるBoundary Rooftop Barは、デザイナーズホテルの10階にあるバー。テラスに植えられたオリーブの木の間からイーストエンドの街並みを見下ろします。
2–4 Boundary Street, London E2, 月〜土18–24(要予約), 電話 +44 (0)20 77 29 10 51; 地下鉄:Liverpool Street(リバプール・ストリート)
www.theboundary.co.uk
Dalston Roof Park(ドルストン・ルーフ・パーク)
こちらもロンドン東部にあるルーフトップバー。リラックスムードのDalston Roof Parkはカジュアルな雰囲気で、鮮やかな緑の芝生、色とりどりの花が咲き乱れる花壇、ボトルビールの幅広い品揃えを誇ります。元々は印刷工場だった建物で、ここハックニー地区はロンドンで最もアーティストの人口密度が高い地域だと言われています。
The Print House, 18 Ashwin Street, London E8, 月〜金9–17(夏季), 電話 +44 (0)20 72 75 08 25; 地下鉄:Dalston Junction(ドルストン・ジャンクション、徒歩1分)またはDalston Kingsland(ドルストン・キングズランド、徒歩3分)
www.bootstrapcompany.co.uk
Frank’s Café(フランクス・カフェ)
ロンドン南部のペッカムは、近年クリエイティブな学生たちに人気急上昇中の活気にあふれる街。中でも駐車場ビルの10階に夏の間設置されるFrank’s Café は、気のおけない仲間たちがカンパリのグラスを片手に集う場所です。ぜひ、風の強くない日にお出かけを。
10th floor, Peckham multi-storey car park, 95A Rye Lane, London SE15, 火〜金17–23, 土・日11–23(夏季のみ), 予約は火〜木のみ可; Victoria(ビクトリア)または London Bridge(ロンドン・ブリッジ)から電車でPeckham Rye(ペッカム・ライ)へ
www.frankscafe.org.uk
Midnight Apothecary Pop-Up Garden(ミッドナイト・アポセカリー・ポップアップ・ガーデン)
ロンドン南部の数あるサプライズの中でもひときわ個性的なのが、長く港として栄えたロザハイズにあります。ブルーネル博物館の脇にある螺旋階段を登っていくと小さなルーフテラスへ。そこに植えられている花とハーブと野菜の中に小さなカクテルバーが。これがMidnight Apothecary Pop-Up Garden。バジルダイキリをオーダーすればその場でバジリコを摘んでくれたり、地元の住民がギターを爪弾いたり。真夏の夜の夢のようなひととき。これぞ思い描いていたロンドンです。
Railway Avenue, Rotherhithe, London SE16, 夏季のみオープン, 電話 +44 (0)7917 54 84 75またはinfo@thecocktailgardener.co.uk; 電車でRotherhithe(ロザハイズ)へ(徒歩1分)
www.thecocktailgardener.co.uk/midnight-apothecary
文:ヨゼフィーネ・グレーヴァー